企業における大規模言語モデルの価値 Part.4

AI生成AI2023-04-04

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「企業における大規模言語モデルの価値」についてPart.1〜Part.4の全4回に分けて特集します。最終回となるPart.4では、Part.2、Part.3で言及した「大規模言語をビジネスで使うには?」の続きとなり「6.カスタムAIシステムの実現」そして全体の「まとめ」についてです。 Part.1はこちら

Part.2はこちら

Part.3はこちら

大規模言語をビジネスで使うには?

Part.2に続き、企業におけるLLMのさまざまな応用例をまとめてみました。この記事では、LLMが解決に役立つ問題の種類や、既存のワークフローに統合する方法についてお伝えします。

6.カスタムAIシステム

大規模言語モデル(LLM)は、非構造化データから洞察を抽出し、科学ベースのシステムに供給することを可能にすることで、カスタマイズされたAIモデルの開発をより効率的かつ費用対効果の高いものにすることができます。これにより、産業プロセスの最適化、科学的シミュレーションの改善、需要予測の改善などを実現できます。また、データ抽出や処理作業の一部を自動化することで、手作業にかかるコストを削減し、生産性を向上します。

科学的シミュレーションに関しては、LLMを使用して、公共および民間のデータリポジトリからデータを抽出・クロールし、シミュレーターに投入することで、シミュレーションの精度を向上させ、計算コストを削減することができます。これにより、複雑な物理現象をより正確に予測し、より深く理解することができるようになります。

電子カルテやその他の患者データを分析することで、治療計画や薬の量などに関するパーソナライズされた推奨事項を作成するモデルを開発することができます。このようなレコメンドは、慢性疾患や精神疾患など、特定のヘルスケアに関する悩みに合わせて行うことができ、医療費を削減しながら患者の予後を改善するのに役立ちます。

インフラストラクチャーでは、これらのモデルを使用して、交通パターン、エネルギー消費、環境への影響など、さまざまなデータソースから洞察を得ることができます。このデータは、新しい高速道路や風力発電所など、特定のインフラを開発する際のコストと利益を最適化するモデルに反映できます。

まとめ

結論として、LLMは、ナレッジマネジメントやビジネスインテリジェンスから顧客サービスや垂直特化型AIモデルまで、ビジネスのあり方を大きく変える可能性を秘めています。言語の力を活用することで、企業は非構造化データから洞察を引き出し、成長と効率化を促進する情報に基づいた意思決定を行うことができます。言語の複雑なパターンや依存関係を理解する能力を持つLLMは、ビッグデータの可能性を引き出し、AI機能を進化させる強力なツールです。これらのモデルが進化し改善され続けることで、今後数年間でビジネスへの影響がさらに大きくなることが期待されます。

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共同創設者兼CEO

Tiago Ramalho

ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンにて、理論/数理物理学 修士号、生物物理学 博士号を取得。卒業後、Google DeepMindに入社。シニアリサーチエンジニアとして、強化学習、予測モデル、自己管理型学習など、最先端プロジェクトに従事しNatureなどの国際雑誌に多数の論文を発表。その後、多国籍AIスタートアップ、コージェントラボにリードリサーチサイエンティストとして入社し、来日。情報検索&質問回答、デザイン生成モデル、OCR、NLP等、様々なプロジェクトを推進。2020年8月、株式会社Recursiveを共同創業し代表取締役に就任。

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